■携帯Javaアプリって何だ?
携帯Javaアプリは携帯電話で任意のプログラムを動作させる仕組みです。Java実行環境で動かすので「Javaアプリ」と一般に呼んでいます。携帯キャリア各社ではそれぞれ独自の名称を付けています。例えば、Docomoは「iアプリ」、auは「オープンアプリ」などです。キャリア間で互換性がありません。同じキャリアの携帯電話でも機種の世代間で互換性がない場合があります。普通は、ゲームやナビなどの機能が入っています。携帯サイトから好きなJavaアプリをダウンロードして使用することもできます。実はJavaアプリは誰でも作ることができます。開発環境はすべて‘ただ’で提供されています。
■開発環境を整えます
- Java SE DownloadsからJavaの開発環境をダウンロードします。この時点では「JDK 6 Update 6」が最新です。ダウンロードした.exeファイルを起動して、インストールします。
- 続いてNetBeans IDE 6.0.1 ダウンロードからNetBeansパックの「Java SE」をダウンロードします。ダウンロードした.exeファイルを起動して、インストールします。
- NetBeansを起動します。
- メニュー「ツール」->「プラグイン」->「使用可能なプラグイン」の一覧から「Mobility」と「Sun Java Wireless Toolkit 2.5.2 for CLDC for Windows」にチェックを入れます。[インストール]をクリックし、指示に従って導入します。
- 2つのプラグインのインストールに成功したら、「今すぐIDEを再起動」をチェックして[完了]をクリックします。
- NetBeansを再起動したら、Sun Java Wireless Toolkitのインストールが始まります。表示にしたがって導入します。
■「こんにちは、世界!」と表示してみます
- メニュー「ファイル」->「新規プロジェクト」をクリックし、「Mobility」->「MIDPアプリケーション」を選択し、[次へ]をクリックします。
- プロジェクト名を例えば「HelloWorld」と入力し、[次へ]をクリックします。
- デフォルトプラットフォームの選択では、エミュレータプラットフォームを「Sun Java Wireless Toolkit 2.5.2 for CLDC」、デバイスを「DefaultColorPhone」、デバイス構成を「CLDC-1.1」、デバイスプロファイルを「MIDP-2.0」とします。[次へ]をクリックします。
- [完了]をクリックすると、ソースの雛形ができます。
- Midlet.javaのstartApp()メソッドに次のコードを書きます。public void startApp() {
Canvas c = new Canvas() {
protected void paint(Graphics g) {
g.setColor(128,255,128);
g.fillRect(0,0,getWidth(),getHeight());
g.setColor(0,0,0);
g.drawString("こんにちは、世界!", 0, 0,
Graphics.LEFT|Graphics.TOP);
}
};
Display.getDisplay(this).setCurrent(c);
} - メニュー「実行」->「主プロジェクトを実行」を実行します。携帯電話のシミュレータが起動します。
- 携帯シミュレータにアプリの起動ページが表示されますので、Midletを選択して、Launch(一番右上のキー[●])をクリックすると、「こんにちは、世界!」と表示されるはずです。